発達障害を抱えて学生時代を送る!その難易度の高さは並じゃない!

詫磨 一紫詫磨 一紫

作成日 2017/08/03 更新日 2017/08/03 490views

こんにちは、はじめまして。
縁あって記事を書かせていただくようになりました詫磨一紫(たくまいっし)と申します。
発達障害当事者(ADHD、アスペルガー、学習障害)として主に体験談を語らせていただきます。

さて、今回は「発達障害を抱えて学生生活を送ることの困難さ」について書かせていただきたいと思います。
まず、筆者は自分が発達障害者だと知ったのは成人してから、30代のときです。
学生時代は凸凹を抱えながらも周りと同じ、「定型発達者」として生活していたことを先に述べておきます。

忘れ物・偏食・片付けができない三冠王

筆者は両親共働きで、早い時間から遅い時間まで親が家にいませんでした。
ほぼ一人だったのですね。朝食も夕食も自分で準備し、登校の準備も筆者一人で不器用ながらもこなしていました。

遅刻は小学校時代の集団登校のおかげで、学校は決められた時間に行くという習慣が身についていましたので、ほとんどありません。(めんどくさくて故意に遅れたことはありますが)
しかし、両親がほとんどいないという状況下で、発達障害を抱えている子どもが完璧にすべてをこなすというのは不可能に近いです。
歯を磨くのもうまくできませんし、身だしなみも乱暴な整え方です。
髪も満足に整えられず、お風呂にも入ったり入らなかったり。
めんどくさくて仕方がないのです。
お腹がすくから適当に何かを食べて、仕方なしに学校に向かいます。

学校は筆者にとって居心地のいい環境ではありませんでした。

まず、忘れ物がとにかく多い。毎回忘れ物をしては自己嫌悪に陥るし、困るのは自分なのにどうしても忘れ物が直らない。
偏食のために給食をいつまでたっても食べ終わらない。食べているうちに掃除の時間になってしまいます。
片づけができなくて、机の中はいつもぐしゃぐしゃ。たまに乾燥したコッペパンがでてきます。

何をやってもうまくいかない。みんなみたいに普通にできない。
私はいつも惨めで、情けない毎日を送ることになります。両親の知らないところで。

忘れ物が直らない

学校から帰って、次の日の準備をしようとしても、すぐほかの何かに気をとられて準備を忘れてしまったり、準備までこぎつけても結局何かを忘れている。
仕方ないから「これなら大丈夫だろう」と全教科の荷物を毎日持ち歩くようになったのは中学生のころです。
ちなみにそれでも忘れ物をしました。

どうして忘れ物をしてしまうんだろう、何がいけないんだろうと自分を責め、先生に思い切りほうきで叩かれて真っ赤に腫れるたび、痛みと情けなさで涙が出ました。
忘れ物をするとみんなの前に立たされて、思い切りほうきでお尻を叩かれるのです。
同級生にもからかわれ、いつも恥ずかしい思いをする。
情けなさで小さな胸がいっぱいになりました。

そしてそれでも直らない忘れ物ぐせ。当時の自分は、自分が「ある特殊な脳の癖を持つ」なんて想像もしていませんでしたから、ひたすら自分を責める毎日を送っていました。
もし、当時の自分がADHDだと分かっていれば、自分でできる工夫もあったと今では思います。
苦しかったのによく耐えたね、とほめてあげたい気分です。

偏食がひどい

授業が終わり、ほっとするのが給食の時間です。
給食の時間は忘れ物が…あの割烹着を忘れることは多々ありましたが、叱られる機会はぐっと減ります。

しかし、ここで困ったのが偏食です。
食べられないものが筆者にはとても多かったのです。
好きとか嫌いとかではなく、食感というか、給食自体食べ物として認識できないというか、とにかく口の中に入れることにすさまじい抵抗感があって、コッペパンと一緒に噛んで無理やり喉に通すという食べ方でした。

叱られる代わりに、拷問のような時間をすごす羽目になるのです。
それでもなんとか時間内に食べられたときは良いのですが、大抵は時間内に食べ切れません。

そうすると、みんなが掃除を始めます。机を移動したり、ほうきで床を掃いたりします。
そんな中、たった一人で給食を食べさせられるのです。
埃が舞って、ただでさえ喉を通らない給食がなおさら食べられなくなります。
筆者は残すことを許されず、じゃあ給食を少なくしてほしいという要望さえ通してもらえず、食べられない給食を眼前にして途方にくれることが多々ありました。
そしてそれは、居残り給食というところにまで発展するのです。
先生、厳しすぎでしょう…。

誰もいない教室で、それでも食べられない筆者を見た先生が折れるまで、無意味にスプーンを持つ時間を過ごすのです。

片付けられない

とにかく片付けが苦手で、机の中はいつもぐちゃぐちゃでした。
きれいなプリントはほぼありません。
そのため親に見せる書類もいつも学校に忘れたり、なくしたりして親や先生を困らせていました。

食べられない給食を机の中に押し込んで、異臭騒ぎを起こしたこともあります。
気になったものを机に詰め込む癖があって、ドングリを詰め込んで虫がわいたこともあります。
教科書を出そうとしてコッペパンが一緒に飛び出してきたり、とてもひどいものでした。

これはさすがに親に連絡が行きまして、放課後親と片付けに行きました。
親は片付けがとても得意なので呆れ顔です。
大きな失敗をするとだんだんと学ぶので、給食を机の中に入れたり、書類をぐちゃぐちゃに押し込んだりする癖は自然と直っていきましたが、自然と学ぶまではやっぱり、とても恥ずかしい思いをしていました。

自分でしたことで自分が恥ずかしい思いをするのです。逃げ場所などありません。

正しい知識とサポートがないと、小さな胸の自尊心は大きく傷つく

正しい知識とサポートがないと、小さな胸の自尊心は大きく傷つく

このような経験をしたのは小学生時代が主になります。
自分が周囲と違うことも、なんとなく理解しますが、何が違うのかはわかりません。

ただ、「自分はみんなと同じように大人にはなれないんじゃないか」「自分は価値のない人間なんだ」と漠然と考えるようになっていました。
これは、中学生になっても、高校生になっても、どんなに友達と笑っていても心のどこかで感じているようになるのです。
心に染み付いたあざのように、こすってもこすっても決して消えません。

大人になった今、自分が発達障害だと知ってからは少し自分を理解できましたが、あのころ受けた心の傷は決して癒えることがないのです。
そうすると、できるかもしれないことからも逃げるようになったり、すぐ諦めてしまったり、自暴自棄になって人間関係がうまく成立しなかったりもします。

子どものころからのサポートは、とても重要なのは言うまでもありません。
しかし、筆者のように何のサポートも受けず、自尊心を傷つけられながら大人になっても、私たちは決して一人ではない、同じように苦しんできた仲間がいます。
ピアサポートに参加したり、自分で発達障害について学んだりすることで、自分の取扱説明書を作りましょう。
自分自身を知ることで、少しずつ社会に適応できるように、とりあえず前向きになってみましょう。後ろを見ていても何も始まりません。

自分ができることは何なのか。それを知るというのは、とてもワクワクすることではありませんか?

詫磨 一紫

詫磨 一紫

温泉の国でドンくさい人生を歩んでいたら、ある日突然「あなたは発達障害だよ」と言われたADHDとASD当事者。温泉の国からのんびり発達障害を語っていきます。

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