「普通」の外出が死ぬほどつらい! #発達障害あるある 生活編 | 障害者の就労支援・情報サイト【凸凹ナビ】

「普通」の外出が死ぬほどつらい! #発達障害あるある 生活編

宇樹 義子宇樹 義子

作成日 2017/10/18 更新日2017/11/30 13,823views

発達障害者の困りごとについて、今まで仕事の場面を中心にお伝えしてきました。
今回は生活編。発達障害者が主に外出時によく出会う困りごとについて、また「こうなっていったらいいな」という今後の展望について、当事者の観点からお伝えします。

発達障害者にとって外出は負担が大きい

感覚過敏やコミュニケーション障害を持っていることの多い発達障害者にとって、外出はかなり負担が大きいものですよね。

五感への刺激が強すぎる

世の中のいわゆる普通のお店や空間が、発達障害者にとってはかなり苦痛な場所だったりします。

スーパー・コンビニ・ドラッグストア

スーパーはさまざまな冷蔵庫の音や販促用のラジカセの音、BGMの音などがひしめいており、聴覚過敏があるとかなり消耗するところのひとつです。

コンビニやドラッグストアはこうした音の問題に加え、照明の過剰な明るさも、視覚過敏的にはなかなかに厳しいです。

ショッピングセンター・ショッピングモールなど

デパートは比較的静かですが、いろいろな店舗が詰め込まれているショッピングセンターやショッピングモールはかなり騒がしいです。
人のざわめきや各店舗のBGMなどで、聴覚が大混乱。

建物が吹き抜けデザインになっているショッピングセンターも多いですが、こういった構造のところは音の反響が大きいのか、特につらい気がします。
私の場合、ノイズキャンセリングイヤホンや耳栓なしには1時間でギブアップ。

色や形の雑多な商品やポップ、光などがひしめく雑貨店みたいなところも多いですが、そういったところも一瞬で消耗。
少しでも体調が悪いと近づけないし、がんばって近づくと体調が悪くなったりします。

飲食店

お客のざわめきもかなり聴覚にきますが、特にエスプレッソマシーンのあるシアトル系のカフェチェーン店や、オープンキッチンタイプのお店などは厨房からの騒音が大きく、そうとう疲れます。

エスプレッソマシーンのシュゴオォオオオオッという音で会話の声がかき消されて、え? え? と聞き返したこと数知れず。
聞こえないからつい声が大きくなり、声が大きいよ…! と注意されたことも多々。
オープンキッチンタイプのお店の場合、厨房の換気扇などの音がそうとううるさく、あっという間に疲労困憊してしまいます。

ホテル・旅館

聴覚過敏のない人だと思いもよらないかもしれないですが、部屋の換気扇の音(ときにオンオフがこちらで操作できなかったりする)や冷蔵庫の運転音が気になって、睡眠の質に影響してしまうことがけっこう多いです。

コンサート・演劇・講演会など各種イベントの会場

私には、どこに行ってもスピーカーやBGMの音量が大きすぎるように感じるんですが、聴覚過敏ない人はああいうのぜんぜん平気なんでしょうかね?
音楽を聴きにいっておいて、音量が大きすぎるから耳栓してる、なんてことはよくあります。聴覚過敏のない人から見るとさっぱり意味がわからないでしょうね…

コミュニケーションが要求される

五感の刺激がかなりハードなうえに、とうてい手の届かないハイレベルなコミュニケーション能力が要求されるお店というと、そう、美容院…

満面の笑みで「きょうはお仕事ですか?」「これからどこか行かれるんですか?」「休みの日は何をされてるんですか?」… やめて、やめて、ホントやめて。
全部律儀に答えてしまって微妙な反応をされたこともあり、緊張で全身びしょびしょになるほど汗をかきます。

身を任せることのできる美容院や美容師さんがごく限られていたり、めったに行かないで済む・施術が短時間で終わるようにヘアスタイルの選択肢を狭くせざるをえなかったり… 美容院がらみの辛さはひとことでは言い尽せません。

ということで、美容院について詳細は改めて別記事でお伝えしますね…(ヨロヨロと倒れこむ)

今後望まれること

今後社会がこんなふうになってくれたら発達障害者ももっと生きやすいな、と思うことを挙げてみます。

感覚過敏の認知向上

感覚過敏、特に、イヤーマフなどが必要な聴覚過敏、サングラスが必要な視覚過敏についての認知が向上することを強く望みます。

というのは、私は本当はイヤーマフがしたいのですが、今はまだ聴覚過敏についての認知が不十分なので、目立たないイヤホンタイプのものや耳栓で我慢しているからです※。

※私の感覚過敏が、目立たない対策をして我慢する程度で乗り切れるものだったのは幸いでした。
もっとひどい人は音刺激への恐怖から深刻なパニックを起こすこともあるので、状況に関わらずイヤーマフが手放せないことも多いです。

皆がパッと見てわかるようなステッカーやマークの普及は、認知向上のためのステップのひとつになるでしょう。
最近、聴覚過敏者のためのステッカー用画像も作られました。
画像は自由に利用できるようなので、こういったものを積極的に使ってみるのもいいですね。

クワイエットアワーの普及

イギリスの商業施設で、「クワイエットアワー」という制度が試験的に導入されています。
営業時間のうち一部の時間で音や光の刺激を抑えることで、静かな環境で買い物したい人の需要に応えようとするものです。
感覚過敏のある人や赤ちゃん連れの人などに人気で、売り上げはむしろ上がったとのこと。

日本でも大手企業が主導してやってくれたらいいのになあ…

発達障害者向け訪問サービスの普及

買い物や飲食は、極端なことを言えば大半を通販や宅配でカバーすることもできます。
しかし、たとえばヘアカットやマッサージといった類のサービスは本人がその場にいなければしかたないので、現状では基本的に本人がお店に足を運ぶしかありません。

現在でも訪問型のサービスはいろいろ存在しますが、病気や身体障害の人向けのものが中心のようです。
今後、発達障害者への扱いを熟知した訪問サービス業者さんが増えてくれることを望みます。

皆が生きやすい社会はもうすぐ

さまざまなプラスの変化は、すでに国内で草の根的に、あるいは外国で起き始めています。
あとはこうした変化が加速し、花開いていくのを皆で後押しするだけです。
焦らず、しかし希望を持って、皆がもっと生きやすい世界を形作っていきましょう。

宇樹 義子

宇樹 義子

成人発達障害者(高機能自閉症)。30過ぎまで発達障害が発覚しなかったこともあり、思春期から20年ほどもろもろの二次障害に苦しみました。自身の経験をもとに、発達障害者や悩みを抱えた人に向けていろいろと発信中。ライターの仕事のかたわら、個人ブログ「decinormal」を運営。動物が大好き!

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