障害者トライアル雇用とは? ~対象・助成金・申請方法・メリット・デメリット~ | 障害者の就労支援・情報サイト【凸凹ナビ】

障害者トライアル雇用とは? ~対象・助成金・申請方法・メリット・デメリット~

凸凹ナビ編集部凸凹ナビ編集部

作成日 2017/05/22 更新日2017/12/19 19,319views

障害者トライアル雇用は、はじめて障害者を雇用する企業に役立つ制度です。
3ヶ月などの期間を決めて、働く様子を見てから採用判断をするのでミスマッチを防ぐことができます。

障害者トライアル雇用の概要と対象、助成金、手続きの流れ、メリットとデメリットについて説明します。

障害者トライアル雇用とは

障害者トライアル雇用とは、障害者を試行雇用することで適性を確認した上で継続雇用に移行することができ、障害者雇用への不安を解消することができる制度です。

多くの企業が活用できる

障害者トライアル雇用は、原則として雇用保険適用事業所が対象です。
労働者を1人でも雇用する事業は、農林水産事業の一部を除き、雇用保険の適用事業です。
詳細な要件は以下をご確認ください。

雇い入れる際の条件がある

障害者トライアル雇用で雇い入れる際には、ハローワークや職業紹介事業所に障害者トライアル雇用の求人を出して、応募者を募る方法が一般的です。
その際には以下の条件を満たす必要があります。

(1)ハローワークまたは民間の職業紹介事業者等の紹介により雇い入れること
   ①公共職業安定所(ハローワーク)
   ②地方運輸局(船員として雇い入れる場合)
   ③適正な運用を期すことのできる有料・無料職業紹介事業者等
(2)障害者トライアル雇用または障害者短時間トライアル雇用をすること
(3)障害者トライアル雇用等の期間について、雇用保険被保険者資格取得の届出を行うこと

厚生労働省 「『障害者トライアル雇用』のご案内」

行政の人
この他の条件として「事業所の代表及び取締役の3親等以内の親族である場合は認めない」などがあります。
ハローワークや労働局で必ず確認をしてください。

対象となる労働者

障害者トライアル雇用と障害者短時間トライアル雇用の対象となる労働者にはいくつかの条件があります。
試行雇用の労働時間と期間、対象、条件についてご説明します。

障害者トライアル雇用

「障害者トライアル雇用」とは、障害者を週20時間×原則3ヶ月間の試行雇用をすることで、その適性や能力を見極め、常用雇用へのきっかけになることを目的としています。

障害者トライアル雇用を希望する求職者のうち、次のいずれかの要件を満たした人が対象となります。

障害者雇用促進法に規定する障害者のうち、次のア~エのいずれかに該当する者

 ア 紹介日において就労の経験のない職業に就くことを希望する者
 イ 紹介日前2年以内に、離職が2回以上または転職が2回以上ある者
 ウ 紹介日前において離職している期間が6か月を超えている者
 エ 重度身体障害者、重度知的障害者、精神障害者

厚生労働省 「『障害者トライアル雇用』のご案内」

役所の人
精神障害の方の場合には、原則3ヶ月を12ヶ月まで延長することもできます。

障害者短時間トライアル雇用

「障害者短時間トライアル雇用」とは、障害者を週10時間以上20時間未満×原則3ヶ月以上12ヶ月以内の試行雇用をすることで、その適性や能力を見極め、常用雇用へのきっかけになることを目的としています。

障害者短時間トライアル雇用を希望する求職者のうち、次のいずれかの要件を満たした人が対象となります。

障害者雇用促進法に規定する障害者のうち、次のアまたはイのいずれかに該当する者

 ア 精神障害者
 イ 発達障害者

厚生労働省 「『障害者トライアル雇用』のご案内」

役所の人
はじめは短時間からスタートをして、週20時間以上働くことを目指す制度です。

助成金の支給額と期間

障害者トライアル雇用または障害者短時間トライアル雇用で試行雇用をした場合、雇用主に対して助成金が支給されます。
それぞれの支給額と期間は以下の通りです。

障害者トライアル雇用

  • 対象者1人につき月額4万円を支給
  • 精神障害者を初めて雇用する場合には月額8万円を支給
  • 支給対象期間は最長3ヶ月※

※障害者トライアル雇用を開始した日から1ヶ月単位で最長3ヶ月を対象としており、精神障害者を3ヶ月を超えて雇用する場合でも、支給対象期間は最長3ヶ月です。

障害者短時間トライアル雇用

  • 対象者1人につき月額2万円を支給
  • 支給対象期間は最長12ヶ月
若い採用担当者
障害者短時間トライアル雇用って、働く人にとってのメリットはあるんですか?
ベテラン採用担当者
例えば、精神障害の人は無理をすると症状が悪化してしまうこともあります。
短時間勤務からスタートして、時間をかけて仕事になじむことで能力を発揮できる人もいました。
行政の人
そういう人のために障害者短時間トライアル雇用があるんです。
行政は助成金を支給することで雇用主をサポートしています。

申請と手続きの流れ

申請と手続きの流れについて、ハローワークから紹介を受けて障害者トライアル雇用をした場合は以下のとおりです。

障害者トライアル雇用の流れ

障害者トライアル雇用の開始時と終了後には、それぞれ「実施計画書」「支給申請書」の提出が必要です。
これらは厳密な期限が定められているので、提出や申請が遅れると助成金が受け取れなくなる可能性があります。

障害者トライアル雇用の流れを理解して、確実な手続きを行うために以下をご確認ください。

ハローワークや職業紹介事業者で「障害者トライアル雇用」の求人を出す

求職者の応募を待つ

応募者の選考面接を行う

障害者トライアル雇用開始

雇い入れ日から2週間以内に実施計画書を提出

実施計画書とは?

所定の様式に事業所情報や紹介機関名、期間、労働時間、対象者の署名などを記載する書類です。
雇用開始日から2週間以内に、対象者を紹介したハローワークまたは労働局に実施計画書を提出してください。
実施計画書を提出する際は、雇用契約書など労働条件が確認できる書類を添付する必要があります。

厚生労働省 申請様式ダウンロードページ

「継続雇用移行」か「雇用期間満了」かを判断

障害者トライアル雇用の終了

雇用終了日から2ヶ月以内に支給申請書を提出

支給申請書とは?

雇用終了後に所定の様式に事業所情報や要件の確認、対象者の署名などを記載する書類です。
助成金を受給するためには、障害者トライアル雇用終了日の翌日から2ヶ月以内に事業所を管轄するハローワークまたは労働局に支給申請書を提出する必要があります。
申請期間を過ぎると助成金を受給できなくなります。

厚生労働省 申請様式ダウンロードページ

助成金の振込

障害者トライアル雇用の途中で常用雇用へ移行した場合や、求職者が自己都合で離職した場合には申請期間が変わります。
その場合は速やかにハローワークへ連絡してください。

障害者トライアル雇用のメリット・デメリット

若い採用担当者
障害者トライアル雇用のメリットとデメリットについて教えてください。
ベテラン採用担当者
法定雇用率が上がるそうだから、今年度の採用計画では身体障害の人だけでなく、障害者トライアル雇用を使って精神障害や発達障害の人も雇用することを考え始めています。
行政の人
2018年4月に法定雇用率が上がることが決まっています。
さらに、精神障害者も法定雇用率のカウント対象になるので、障害者トライアル雇用の制度を使う企業は増えているんですよ。
若い採用担当者
以前、就労移行支援事業所に求職者の紹介を依頼したときに、スタッフの方からトライアル雇用を勧められました。
そういうのって、どうなんでしょうか?
行政の人
就労移行支援事業所の紹介の場合には、トライアル雇用の期間中にスタッフが支援に入ることもできます。
これは大きなメリットです。
ベテラン採用担当者
障害者の雇用管理のノウハウがない企業にとってはありがたいですね。
デメリットは特にありませんが、あえていうならハローワークに提出する書類作成業務が発生するので、新卒採用などの繁忙期は避けた方がいいです。
若い採用担当者
なるほど!まずは障害者トライアル雇用の求人を出すことから始めてみようと思います。

まとめ

障害者トライアル雇用について、概要と対象、助成金の支給額と期間、受給手続きの流れ、メリットとデメリットについてご説明しました。
試行雇用をしてから採否判断ができるので、はじめて障害者を雇用する企業に心強い制度です。

はじめての障害者雇用では、『凸凹ナビ』に掲載している企業の障害者雇用事例もご活用ください。

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